日本酒の製造を行う人を蔵人といい,その最高責任者を杜氏と呼ぶ。国内にはいくつかの杜氏集団があり,伝統の技法を守ってきた。江戸時代,日本酒は冬に製造していたので,春から秋は農業に携わり,冬は蔵人(くろうど)として活躍する人が多かった。また,かつては独特の決まりごとも多く,地域と無縁の者が集団に入ることは難しかったんだ。しかし,後継者不足などにより状況は大きく変わりつつある。近年は女性杜氏も続々誕生している。日本酒の消費は長期低落傾向にあるものの製造に携わりたい人にとっては,必ずしも悪い状況ではない。
向くタイプ
関連資格
「酒造技能士」(国家資格)。学科と実技がある。実力の証となる資格。
杜氏になるには
酒造会社や蔵元に就職する。科学の力を積極的に取り入れるところも増えており,学校で醸造学を学ぶと有利になるケースも多い。
こんな声も
海外市場の開拓など日本酒の可能性は無限にあります。伝統を生かして,新たな日本酒を作り上げる杜氏が増えることが期待されます。